焼いた後の熾(お)きを楽しむ夜

火とこころ

──火がいちばん美しいのは、静かになってからかもしれない

肉を焼き終え、
野菜もなくなり、
焼きおにぎりも食べ終わったあと。

焚き火は、派手な炎をやめて
赤い熾き(おき)だけになります。

私は、この時間がいちばん好きです。


炎よりも、熾きが落ち着く理由

炎はにぎやかです。

ぱちぱちと音を立て、
薪をのみ込み、
ときどき大きく揺らぎます。

でも、熾きは違います。

ただ赤く、静かに、
確実に熱を持ち続けています。

強く主張はしないのに、
近づくとしっかり暖かい。

その姿を見ていると、
なぜか安心します。


熾きの時間は「何もしない」時間

炎があると、
どうしても薪を足したくなります。

火を育てたくなります。

でも、熾きの時間は違います。

もう足さなくていい。
もう頑張らなくていい。

ただ、そこにある熱を感じるだけ。

熾きを見ていると、
そんなことを思います。


火は、消えかけがいちばん美しい

完全に消える前の、
赤と黒のグラデーション。

ときどき、白い灰の下から
小さな光がのぞきます。

派手さはありません。
写真映えもしません。

でも、
この時間にしかない静けさがあります。


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