──夜を閉じるための、最後の火
肉も終わり、牡蠣も終わり、
熾きだけが残る時間。
ここで、小さなおにぎりをのせます。
タレは、醤油を少しだけ。
刷毛がなくても、指で軽く塗ればいい。
なぜ焼きおにぎりで終わるのか
それは「締め」だからです。
焚き火は、
なんとなく終わらせると、少し寂しい。
最後に、
きちんと火を使い切る。
熾きの上で、
じっくり両面を焼く。
ぱち、と音がしたら、ひっくり返す。
それだけで、
夜が整います。
熾きで焼くから、ちょうどいい
炎だと焦げる。
弱すぎると乾かない。
熾きは、
強すぎず、弱すぎない。
ゆっくり焼けて、
表面は香ばしく、中はふっくら。
教員の仕事も、
これくらいの火力でできたらいいのに、と思うことがあります。
強すぎる日も、弱すぎる日もある。
でも、本当は「ちょうどいい火」でいい。
焼きおにぎりは、
そんなことを思わせます。
最後は、何も足さない
海苔もいらない。
具もいらない。
ただ、米と火だけ。
それで十分です。
今夜もひとり、
火を起こし、
最後に小さなおにぎりで終わる。
それが、私の儀式です。


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